AIG高校生外交官 日本プログラム《HSD Japan》AIG High School Diplomats Japan Program
参加者の声・保護者の声・先生方の声 (2024年度参加者)
日本側参加者の声
アメリカ側参加者の声
保護者の声
先生方の声
アンケート結果
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日本側参加者の声
ルームメイトとの交流は、とても大切で実りある時間でした。最初は、互いの性格の違いから、相手の行動を理解できないことが多々ありました。私は自分の英語力に自信がなく、分からないことがあっても尋ねようとしませんでした。それも、溝が深まった原因の一つかもしれません。風向きが変わったのは、4日目の夜でした。私が趣味の美術鑑賞について話したことを契機に、互いの好きなものやこれまでの歩みについて、たくさん話しました。自分の意見を共有し、それを受け入れてくれたとき、また、相手の考えを知ることができたとき、この上ない喜びを感じました。(兵庫県参加者)
このプログラムを通して2週間ほど、自分の人生について考えてみました。その結果気づいたのは、「行動する」事が一番大切であるという事です。自分は以前から行動しなきゃと頭の中で思っていても結局行動しなかったりした事が多々ありました。それは以前から自分が物事をネガティブに捉えてしまう癖があったからだと思います。そんな自分を変えたいと思ったのもこのプログラムに応募したきっかけの1つです。このプログラムには本当に様々な環境だったり、価値観だったりを持つ個性豊かなメンバーが集まっていました。(中略)これからはこの経験を活かし、校内だけでなく校外の活動に積極的に参加して自分の視野を広げるのはもちろん、新たな素晴らしい出会いを信じて行動し続け、出来るか出来ないかじゃなく、やるかやらないかのポジティブ精神を持ち続けていきたいと考えています。(香川県参加者)
帰宅途中、日本プログラムのスローガン「Grab the Core」について考えました。真髄とはいったい何だったのか。プログラムを終えて、つかみ切ったはずの真髄は、まだ奥深く、根を伸ばして、さらなる真髄へ導いているように感じました。相手の国のことを知ることは、自分の国や地元のことを好きにさせてくれること。相手の考えを知ることは、自分の考えを深めさせてくれること。これからの人生に向けて、広がり続けていく真髄を僕はこれからもつかみ続けていきます。(鹿児島県参加者)
HSDの3 key wordsである「Challenge」、「Pride」、そして「Respect」の重要性を実感しました。新しいことに挑戦するには勇気が必要ですが、これまでの私はその勇気を持てず、しばしば諦めていました。しかし、HSDでは、一歩踏み出す手助けを受け、失敗を恐れずに挑戦できる環境が整っていました。このサポートのおかげで、多くの新たなチャレンジに取り組むことができ、結果として多くの学びと発見を得ることができました。(愛知県参加者)
HSDでは、高校生外交官としてお互いの文化を学ぶだけではなく、一人一人が人間として真剣に、また、素直に向き合い、強い信頼関係を築くこと、「人間交流」を一つの目標にしています。私は、このたった10日間のプログラムで互いに信頼しあい、真剣に向き合うことができる一生の仲間に多く出会うことができました。この一生の仲間を作ることができた理由は、このプログラム中に全体での話し合いや個々でのコミュニケーションの場がとても多くあり、自分の気持ちを伝えること、また相手の気持ちを聞き、それを受け止めることを実践することができたからだと私は考えます。(沖縄県参加者)
There is a limit to what one person can experience alone, but I feel that the 31 people who came from all over Japan and the U.S., with their wealth of experience and knowledge, allowed me to go "outside" what I could experience on my own during these 12 days. I am sure that the presence of my fellow HSD Family members, and the growth that I have gained by taking on this challenge on my own and getting one step closer to my ideal self, will show me the direction I should take when I reach a turning point in my life in the future.
訳)1人で経験できることには限界がありますが、日本、アメリカから集まった経験と知見に富んだ31人がいたからこそ、この12日間で自分だけで経験できることの外側に踏み出せたのだと感じています。HSD Familyの存在と、この挑戦をして理想の自分に近づく一歩を踏み出すことで得た成長が、将来人生の転換点に立ったときに進むべき道を教えてくれると確信しています。(東京都参加者)
アメリカ側参加者の声
Through the close relationships with the amazing people in HSD, I have learned that “to live” is to laugh, cry, learn, and love. HSD taught me how valuable it is to have a deep relationship with others. HSD has made me cherish the moments when I can’t stop laughing, the moments when the most masculine men cry because it is so hard to say goodbye. HSD taught me that a meaningful life comes from curiosity. A life where you learn about new things, and more importantly, new people. HSD taught me it’s ok to sing as loud as you can, and to love others as if they are your family (we are actually a family). HSD taught me that I am happiest when I am myself. HSD has formed me into the person I want to be, and for that, I am forever grateful.
和訳)HSDで出会った素晴らしい人々や培った友情を通じて、私は「生きる」ということは笑い、泣き、学び、愛することであると実感しました。HSDは他者と深い関係を持つことの大切さを教えてくれました。またHSDは、笑いが止まらなくなる時や、いくら勇ましく男らしい人でも泣いてしまうほどの悲しい別れをしなくてはならない瞬間を大切にすることを教えてくれました。さらに、HSDは、より意味のある人生は好奇心によって形作られるということを教えてくれました。この意味のある人生というのは、新しいことについてはもちろん、たくさんの人と出会い、彼らについても深く学べるような人生です。HSDは誰もが大きな声で歌うことができ、他者を家族のように愛することが可能だと気づかせてくれ、その証拠としてHSDの全員が本当に家族だと私たちは信じています。最後に、HSDは私がありのままである時に最も幸せを感じることができると気づかせてくれたため、私はなりたい自分に近くことができました。このような機会を与えてくれたHSDには感謝しきれません。
One distinct memory is our meeting and seminar session with Ogura-san, who is a survivor of the atomic bomb dropped on Hiroshima. As I listened to her story and walked the memorial and museum, a wave of emotions fell over me. First, sadness hit me with full force as Ogura-san recounted the traumatic events she faced following the bomb. Then, came the anger and the guilt. As I listened to her story, these emotions had no intention of stopping. I kept asking myself, “how could this happen?” and “how could anyone do this?” I wasn't alone with these feelings or questions. My peers and I shared how even though we had nothing to do with the atomic bomb, as Americans, we felt an immense amount of guilt.…Meeting her and hearing her story, gave us all a mission to continue and honor her legacy as an advocate for peace.
和訳)とても明確に覚えていることの一つとして、被爆者である小倉桂子さんとの時間があります。小倉さんのお話を聴き、広島平和記念資料館の中を見て回っていると、感情の波に襲われました。まず、小倉さんの悲惨な体験を聞いていると、強い悲しみに打たれました。次に感じたのは怒りと罪悪感でした。さらにお話を聞いていると、このような感情は止まらずに溢れ出てきました。私は「どうしてこのようなことが起きてしまったのだろう」や「どうして誰かがこのようなことをできるのだろうか」と自問しました。このような感情や考えを持っていたのは私だけではありませんでした。私たちは原爆とは直接の関わりはないものの、とても強い責任感を感じたとお互いに共有しました。(中略)小倉さんのお話を通じて、私たちは小倉さんの意志を継ぎ、平和のために行動を起こすという使命感を受けました。
In the past, I’ve struggled to accept my personality which results in me becoming quiet, frustrated, and reserved. I am incredibly grateful that she was my roommate. I found her to be kind, supportive, and passionate about befriending me. She accepted me and my mistakes which allowed me to be vulnerable with her. In return, I became enthusiastic about bonding with her and her culture. As a result, we became close and dependent on each other. We also pushed our beds together to create a mega-bed, matched hairstyles, necklaces, outfits, and spoke about personal and global challenges. I feel as though we are each other’s twin across the world.
和訳)以前の私は自分の性格を受け入れることができず、自分自身に対して不満に思い、常に控えめになっていました。いま私は、ルームメイトが彼女であったことに心から感謝しています。彼女は優しく、友達になろうと寄り添ってくれました。私の全てを受け入れてくれたので、私は彼女に対して心を開くことができました。そして互いに心を開くことができたことで、私は日本文化について学ぶことへの関心が増え、その結果としてさらに関係性が深まりました。私たちはアクティビティ外でも関係を深め、ベッドを繋げたり、髪型や服装を揃えたり、自分自身やより大きな世界の課題についても話し合いました。私は彼女のことを世界の反対側に生まれた双子だと感じました。
保護者の声
HSD Japan 2024に参加することが決まり、最初は、米国の高校生との交流ができることで日米相互の文化交流や共同生活を通して英語でのコミュニケーション能力を向上させるいい機会になるのだろうと思っていました。しかし、プログラム参加後の話を聞く中で、日本側参加者から受けた影響も大きく、知的で好奇心旺盛でポジティブな精神を持っている仲間達と濃い時間を共有でき、自分自身を見つめ直すいい機会になったように感じます。そして、行動することの大切さを体感し、これからも行動することを継続していきたいという新たな目標ができました。また、米国側参加者と日本側参加者の安心できる雰囲気の中で、初めて会ったとは思えないような絆が生まれ、もっと多くの時間を共に過ごしたいと思える素晴らしい経験ができたことは、今後の彼の人生において大きな心の支えになるのだろうと思います。
このプログラムのことを知ってから怒涛の日々でしたが、送りだしてからは時々ブログで様子を垣間見ることを楽しみにして、気づけばあっという間に帰ってきた気がします。新幹線を降りて解散後も大分名残を惜しんでいたようで、帰宅したときには半ば放心したような顔で「この上なく楽しい時間だった」と言っていました。濃密な12日間の内容を詳しくは聞けていませんが、この一言が全てを物語っているのだと思います。(中略)多感な高校生のうちに志を近くする仲間と出会え、自分自身を深く見つめる機会を経験させてくれたこの外交官プログラムと支えて下さった全てのスタッフの方々に深く感謝申し上げます。
このプログラムを通して、自分にも英語力にも自信がつきましたが、一生涯の友人となれるメンバーに出会えた事が一番の宝となったようです。プログラム終了後も、日米両メンバー達と定期的に連絡を取りあっている姿をみると、貴重な体験をさせて頂いたことにとても感謝しています。まだまだ自分探しの旅は始まったばかりですが、この経験を活かし、納得がいくまでチャレンジしてほしいと思います。
先生方の声
話を通して彼女の確かな成長を実感することが出来ました。(中略)自分が知らぬ間に持っていた偏見への気づきです。アメリカ人だからこう、日本人だからこう、と様々な所で得た知識を基に人との関わり方を元々考えていたそうですが、出身国ではなく、「その人自身を見る」ことの大切さに気付いたそうです。彼女の気付きは国際交流において大変大事な視点であると感じます。違うバックグラウンドを持つ人たちと対峙する時に身構え過ぎず、自然体の自分で付き合っていこう、と感じたことは彼女がこれから社会と向き合って生きていく上で役立つ軸になると思います。
京都での濃密なプログラムを通じ、多くの試練や挑戦を乗り越えたことで、体力的にも精神的にも一回りも二回りも成長しました。これからの国際化社会を生き抜くためには、言語力のみならず、広い視野と深い洞察力、そして異文化を理解し尊重し合う姿勢が肝要です。(中略)このプログラムで培ったこれらの能力をさらに発展させ、将来の目標に向かって力強く歩んでいく姿を想像すると、期待に胸が膨らみます。また、プログラムを通じ「第二の家族」とも言えるほど信頼できる仲間と出会うことができたのも、大きな収穫と言えます。一人では到底解決し得ない複雑な問題に対し、多様な視点から意見を交わし、互いを尊重し合いながら議論を深めた経験は、彼女だけでなく、参加メンバー全員の今後の人生において大きな財産となるに違いありません。
このプログラムが生徒にとって有意義なものだったと改めて実感しました。「英語を学ぶ」ではなく、「英語で学ぶ」機会はとても刺激的で、他者とのコミュニケーションや協働作業を通じて学ぶことが多かったこともあり、参加前と後では本人の意識が変わった印象を受けました。多様な文化・価値観・社会問題に触れて、将来のビジョンも広がる貴重な機会を得て、今後どのように活躍していくかとても楽しみになりました。